自家用車で遺体を搬送する際のポイントとは?病院からの移送で気をつけること
遺体搬送は一般的に葬儀社の寝台車を利用することが推奨されますが、状況によっては自家用車で搬送することを希望される場合もあります。自家用車での搬送にはいくつかの注意点と準備が必要です。以下に詳しく解説します。
自家用車で遺体搬送する際の確認事項
法的な確認
- 法的に許可されているか確認
- 日本では遺体搬送に関する特別な規制はなく、自家用車での搬送も可能です。ただし、搬送中にトラブルが発生した場合に備え、事前に病院や警察に相談することが望ましいです。
- 死亡診断書の携帯
- 搬送中に必要となるため、死亡診断書を必ず携行します。搬送先の施設(自宅や斎場)で提示を求められることがあります。
1-2. 病院への確認
- 病院の方針を確認
- 病院によっては、自家用車での搬送を認めていない場合があります。必ず病院に相談し、許可を得てください。
- 遺体の状態を確認
- 医療器具の取り外しやエンゼルケアが完了していることを確認します。
自家用車で搬送する際の準備
車内の準備
- フラットなスペースの確保
- 後部座席やトランクスペースをフラットにし、遺体を安置できるようにします。
- 布団やシーツを敷き、衛生的で安定した状態を保てるように準備します。
- ドライアイスの使用
- 搬送中の遺体の状態を保つため、ドライアイスを適切に配置します(腹部や関節部分など)。
2-2. 遺体の取り扱い
- 尊厳を守る
- 遺体を布団や清潔なシーツで包みます。顔や手が見える状態にすることで、遺族の心情に配慮します。
- 搬送中の固定
- ご遺体が揺れないように、シートベルトや固定具を使用して安定させます。
搬送中の注意点
運転時の配慮
- 安全運転を徹底
- ご遺体を搬送中は急ブレーキや急カーブを避け、スムーズな運転を心掛けます。
- 適切なルートを選ぶ
- 道路状況を確認し、できるだけ短時間で搬送できるルートを選択します。
3-2. トラブル時の対応
- 警察や葬儀社への連絡
- 万が一トラブルが発生した場合は、速やかに警察または葬儀社に連絡し、指示を仰ぎます。
- 緊急時の連絡先を準備
- 葬儀社や搬送先施設の連絡先を手元に用意しておくと安心です。
自家用車での搬送を選ぶ際のメリットとデメリット
メリット
- 費用を抑えられる
- 葬儀社の寝台車を利用する場合の搬送費用を節約できます。
- 柔軟なスケジュール
- 自分たちの都合に合わせて搬送ができるため、時間調整がしやすいです。
デメリット
- 心理的負担が大きい
- 遺族が直接ご遺体を扱うため、精神的な負担が増す可能性があります。
- 衛生や温度管理の不安
- 遺体の状態を保つための十分な準備が必要で、管理に注意が必要です。
自家用車での搬送が難しい場合の対応策
葬儀社への依頼
- 搬送に不安がある場合は、葬儀社の寝台車を手配することを検討しましょう。プロが対応することで、負担を軽減できます。
病院の霊安室の利用
- 搬送準備が整うまで、一時的に霊安室に安置してもらうことも可能です。
まとめ
自家用車での遺体搬送は法的に可能ですが、慎重な準備と配慮が求められます。特に遺族にとって精神的な負担が大きいため、葬儀社や病院と相談しながら適切な対応を選びましょう。ご遺体の尊厳を守り、スムーズに搬送を行うための計画をしっかり立てることが大切です。
知らないと損する!葬儀手配で実際に起きた辛い体験談と改善策
葬式準備には事前の知識や計画が欠かせません。情報源を活用して正確な情報を得て、家族葬や一般葬の違いを理解した上で、費用や準備の流れを把握しましょう。こうした事前準備をしっかり行うことで、不安を軽減し、故人を心を込めて送り出すことができます。
お客様の体験談:斎場を選んだはずが…
東京都内に住むAさんは、突然のご家族の訃報に接し、急いで葬儀の準備を進める必要がありました。故人が町屋斎場を希望していたため、直接斎場に連絡をしたところ、そこで斎場を運営する会社が紹介する葬儀社を勧められました。
斎場の予約がすぐに埋まるとの説明を受けたAさんは焦り、紹介された葬儀社にそのまま手配を依頼することに。ところが、実際の打ち合わせでは、「このオプションを付けないと良い葬儀になりません」「他の方もこうしています」と次々に高額な追加オプションを勧められ、最終的な費用は当初の見積もりより大幅に増加してしまいました。
葬儀を無事終えた後、冷静になって他の葬儀社と料金を比較してみたAさんは驚きました。他社で同じ内容の葬儀を行えば、数十万円も安く済んでいたことがわかったのです。「急いでいたから言いなりになってしまった」「他社とも比較しておけばよかった」と後悔の念が募りました。
なぜこのようなトラブルが起きるのか?
- 斎場と葬儀社が一体化している
特定の斎場を利用するには、運営会社が指定する葬儀社を使わざるを得ないと誤解されるケースが多い。 - 時間的余裕がない
急いで手配するため、冷静に他社と比較する時間が取れず、その場で提案されたプランに納得してしまう。 - 料金が不透明
「基本プラン」の説明だけでなく、後から追加されるオプションの価格が高額になるケースが多い。
こんなトラブルを防ぐための改善策
- 複数の葬儀社を比較する 葬儀の依頼先は、一社に限定する必要はありません。斎場を利用する場合でも、外部の葬儀社を利用できることを確認しましょう。見積もりを複数取得し、内容や費用をしっかり比較することが大切です。
- 事前相談を活用する 時間に余裕がある場合は、事前相談を行いましょう。どのようなプランがあるのか、費用感を把握するだけでも安心感が増します。事前に葬儀の希望を明確にしておくと、急な手配の際も冷静に対応できます。
- 見積もりの詳細を確認する 基本料金とオプション料金を明確に分けて記載してもらい、納得できない場合は遠慮せずに質問する姿勢が重要です。また、「本当に必要か」を自分たちで冷静に判断することもポイントです。
- 斎場の利用条件を事前に確認する 特定の葬儀社以外も斎場を利用できる場合があるため、斎場の運営会社や管理者に直接確認しましょう。また、直接的な圧力を感じた場合は、第三者機関に相談することも検討しましょう。
- 葬儀後に口コミを共有する 自身の体験をインターネット上のレビューや口コミサイトに投稿することで、同じような状況にある人がトラブルを回避するための参考になります。
最後に
葬儀は決して安い買い物ではありません。そして、一度きりの儀式だからこそ、納得のいく形で送りたいものです。焦らず、落ち着いて選択肢を検討し、後悔のない決断をすることが大切です。
もしもの時のために、今から信頼できる葬儀社や斎場を調べておくのも良いでしょう。心に余裕があると、いざという時の判断も変わります。