病院で亡くなった方を自宅に戻すには?必要な手続きと流れを徹底解説
病院で大切な方が亡くなられた際、「家に帰したい」と思う遺族の気持ちはとても自然なものです。ここでは、病院で亡くなった場合にご遺体を家に帰すための具体的な手続きと流れをわかりやすく解説します。
医師による死亡確認と診断書の受け取り
- 死亡診断書の発行
医師が死亡を確認した後、死亡診断書が発行されます。この書類は、死亡届の提出や火葬許可証の取得に必要なため、必ず受け取って大切に保管してください。 - 内容の確認
診断書には死亡時刻や死因が記載されているため、不明点があればその場で医師や病院スタッフに確認してください。
ご遺体を自宅に搬送する手配
- 葬儀社への連絡
ご遺体の搬送には専用の寝台車が必要です。葬儀社に依頼することで、自宅まで搬送してもらえます。すでに葬儀社を決めている場合は連絡し、搬送の日時を調整します。 - 葬儀社が未定の場合
葬儀社が決まっていない場合は、病院のソーシャルワーカーや看護師に相談すると、提携業者を紹介してもらえます。ただし、業者の費用やサービス内容は確認しておきましょう。 - 搬送費用
病院から自宅までの搬送費用は、距離や時間帯によって異なりますが、一般的に2万円~5万円程度が相場です。
自宅安置の準備
- 安置場所の確保
ご遺体を自宅に安置する際、床の間や和室など静かな場所を選び、布団を用意します。布団は敷布団と掛布団を準備し、ご遺体が安らかに休めるように整えます。 - ドライアイスの手配
ご遺体の保存状態を保つために、葬儀社がドライアイスを使用します。これも葬儀社に依頼すれば対応してもらえます。 - 祭壇の簡易設置
自宅で安置する場合、故人の写真やお花、線香を供える簡易な祭壇を設けるとよいでしょう。これにより、親族や近親者が故人とお別れの時間を持つことができます。
親族への連絡
- 連絡の内容
親族や近しい人に「自宅に安置する」ということを伝え、弔問の際の注意事項や訪問可能な時間帯についても案内します。 - 弔問の際の対応
訪問してくれた人にお茶を出すなどの簡単な対応をしますが、無理をしない範囲で行いましょう。
葬儀までの流れ
- 葬儀社との打ち合わせ
- 自宅安置中に葬儀社と日程や葬儀の形式について打ち合わせを行います。通夜や告別式の日程、参列者の人数、宗教儀式の有無などを決めていきます。死亡届の提出
- 死亡診断書を持参し、役所に死亡届を提出します。葬儀社が代行してくれる場合もあるので確認してください。火葬許可証の取得
- 死亡届を提出すると、火葬許可証が発行されます。この証明書がなければ火葬は行えません。。
自宅安置時の注意点
- 温度管理
ご遺体を自宅で安置する際、部屋を涼しく保つことが大切です。夏場や暖房が効いている場所では特に注意が必要です。 - 弔問対応の負担を軽減
遺族は心身ともに負担が大きい状況です。必要に応じて葬儀社のスタッフや親族の助けを借りましょう。
自宅安置のメリット
- 家族や親しい人との別れの時間を持てる
自宅で安置することで、親族や近しい人がゆっくりとお別れできる時間が確保できます。アッ - トホームな雰囲気で故人を偲ぶ
自宅というリラックスした環境で、故人を偲びながら思い出を語り合うことができます。
まとめ
病院で亡くなった後、ご遺体を家に帰すためには、死亡診断書の受け取りや葬儀社への連絡、安置場所の準備などが必要です。自宅安置は家族にとって心温まる選択肢ですが、準備や管理が重要です。葬儀社のサポートを活用しながら、落ち着いて対応することが大切です。
知らないと損する!葬儀手配で実際に起きた辛い体験談と改善策
葬式準備には事前の知識や計画が欠かせません。情報源を活用して正確な情報を得て、家族葬や一般葬の違いを理解した上で、費用や準備の流れを把握しましょう。こうした事前準備をしっかり行うことで、不安を軽減し、故人を心を込めて送り出すことができます。
お客様の体験談:斎場を選んだはずが…
東京都内に住むAさんは、突然のご家族の訃報に接し、急いで葬儀の準備を進める必要がありました。故人が町屋斎場を希望していたため、直接斎場に連絡をしたところ、そこで斎場を運営する会社が紹介する葬儀社を勧められました。
斎場の予約がすぐに埋まるとの説明を受けたAさんは焦り、紹介された葬儀社にそのまま手配を依頼することに。ところが、実際の打ち合わせでは、「このオプションを付けないと良い葬儀になりません」「他の方もこうしています」と次々に高額な追加オプションを勧められ、最終的な費用は当初の見積もりより大幅に増加してしまいました。
葬儀を無事終えた後、冷静になって他の葬儀社と料金を比較してみたAさんは驚きました。他社で同じ内容の葬儀を行えば、数十万円も安く済んでいたことがわかったのです。「急いでいたから言いなりになってしまった」「他社とも比較しておけばよかった」と後悔の念が募りました。
なぜこのようなトラブルが起きるのか?
- 斎場と葬儀社が一体化している
特定の斎場を利用するには、運営会社が指定する葬儀社を使わざるを得ないと誤解されるケースが多い。 - 時間的余裕がない
急いで手配するため、冷静に他社と比較する時間が取れず、その場で提案されたプランに納得してしまう。 - 料金が不透明
「基本プラン」の説明だけでなく、後から追加されるオプションの価格が高額になるケースが多い。
こんなトラブルを防ぐための改善策
- 複数の葬儀社を比較する 葬儀の依頼先は、一社に限定する必要はありません。斎場を利用する場合でも、外部の葬儀社を利用できることを確認しましょう。見積もりを複数取得し、内容や費用をしっかり比較することが大切です。
- 事前相談を活用する 時間に余裕がある場合は、事前相談を行いましょう。どのようなプランがあるのか、費用感を把握するだけでも安心感が増します。事前に葬儀の希望を明確にしておくと、急な手配の際も冷静に対応できます。
- 見積もりの詳細を確認する 基本料金とオプション料金を明確に分けて記載してもらい、納得できない場合は遠慮せずに質問する姿勢が重要です。また、「本当に必要か」を自分たちで冷静に判断することもポイントです。
- 斎場の利用条件を事前に確認する 特定の葬儀社以外も斎場を利用できる場合があるため、斎場の運営会社や管理者に直接確認しましょう。また、直接的な圧力を感じた場合は、第三者機関に相談することも検討しましょう。
- 葬儀後に口コミを共有する 自身の体験をインターネット上のレビューや口コミサイトに投稿することで、同じような状況にある人がトラブルを回避するための参考になります。
最後に
葬儀は決して安い買い物ではありません。そして、一度きりの儀式だからこそ、納得のいく形で送りたいものです。焦らず、落ち着いて選択肢を検討し、後悔のない決断をすることが大切です。
もしもの時のために、今から信頼できる葬儀社や斎場を調べておくのも良いでしょう。心に余裕があると、いざという時の判断も変わります。