急に喪主になった私が失敗しなかった「たった一つの準備」
まさか自分が喪主になるなんて──心の準備もないまま訪れたその日
「〇〇さん、ご家族の中で喪主はどなたになりますか?」
父が亡くなった病院で、医師にそう聞かれたとき、私は答えることができませんでした。
兄も姉もいない一人っ子の私は、当然のように“喪主”を務めることになったのですが、頭の中は真っ白。
葬儀のことなんて考えたこともなく、喪主が何をするのかすらわからない。
親戚の顔も順番も思い出せないほど、動揺していました。
ただ一つ、私には“心の支え”になった準備がありました。
それは、「生前相談でつながっていた葬儀社」の存在でした。
たった一つの準備──生前にしておいた「相談の電話」
実は半年ほど前、父が入退院を繰り返していた頃、「そろそろ何かあったときのことを考えておこう」と思い、荒川区内の葬儀社に無料相談の電話をしていました。
そのときの内容はとてもシンプルで、
- 町屋斎場を使えるのか
- 家族葬の流れや費用はどれくらいか
- 何かあったときはどう連絡すればいいのか
という程度。パンフレットと名刺をもらって、引き出しに入れっぱなしになっていたんです。
でもその名刺が、まさかこんなに心強くなるとは思いませんでした。
亡くなった直後、その葬儀社に電話をすると、すぐに病院へ寝台車を手配し、町屋斎場の空き状況も確認してくれました。
「今は何もわからなくて大丈夫です。一つひとつ、私たちと一緒に決めていきましょう。」
その一言で、私はふっと肩の力が抜けました。
何も準備していなかった私が、無事に喪主を務められた理由
喪主としての役割は、想像していた以上に多く、正直プレッシャーもありました。
でも、葬儀社の方がすべての段取りを一緒に進めてくれて、私は「決断」だけに集中できました。
祭壇の大きさ、供花、精進落とし、遺影の選定…わからないことだらけでも、「事前に相談していた安心感」が、私を支えてくれました。
葬儀が終わったあと、親戚から「立派だったよ」「よくまとめたね」と言われたとき、
「何も準備できてなかったけど、“たった一つの相談”が全部を支えてくれたんだな」と感じました。
まとめ|喪主になったときの“最初の一歩”は「事前相談」
喪主は突然やってくる | 亡くなるタイミングは選べないからこそ、備えが必要 |
事前相談だけでも安心感が違う | 1本の電話が、当日の流れを大きく変える |
プロに頼る勇気を持つ | 何もかも自分で背負わなくていい |
名刺1枚・パンフレット1冊が心の支えになる | 情報を“知っている”だけでも強みになる |
「まだ早いかも」と思っていたあのとき、思い切って相談しておいて本当によかった。
それがなければ、私はきっと葬儀の準備の中で混乱し、後悔していたと思います。
これを読んでいるあなたが、いつか同じような状況になったときの支えになりますように。
“たった一つの準備”が、あなたにもきっと力をくれるはずです。
知らないと損する!葬儀手配で実際に起きた辛い体験談と改善策
葬儀は突然のことが多く、冷静に判断するのが難しい状況にあります。しかし、そんな中で不透明な契約や不必要なオプションを押し付けられることで、後々後悔するケースも少なくありません。今回は、実際にあったお客様の体験談を通じて、注意すべきポイントと改善策をご紹介します。
お客様の体験談:斎場を選んだはずが…
東京都内に住むAさんは、突然のご家族の訃報に接し、急いで葬儀の準備を進める必要がありました。故人が町屋斎場を希望していたため、直接斎場に連絡をしたところ、そこで斎場を運営する会社が紹介する葬儀社を勧められました。
斎場の予約がすぐに埋まるとの説明を受けたAさんは焦り、紹介された葬儀社にそのまま手配を依頼することに。ところが、実際の打ち合わせでは、「このオプションを付けないと良い葬儀になりません」「他の方もこうしています」と次々に高額な追加オプションを勧められ、最終的な費用は当初の見積もりより大幅に増加してしまいました。
葬儀を無事終えた後、冷静になって他の葬儀社と料金を比較してみたAさんは驚きました。他社で同じ内容の葬儀を行えば、数十万円も安く済んでいたことがわかったのです。「急いでいたから言いなりになってしまった」「他社とも比較しておけばよかった」と後悔の念が募りました。
なぜこのようなトラブルが起きるのか?
- 斎場と葬儀社が一体化している
特定の斎場を利用するには、運営会社が指定する葬儀社を使わざるを得ないと誤解されるケースが多い。 - 時間的余裕がない
急いで手配するため、冷静に他社と比較する時間が取れず、その場で提案されたプランに納得してしまう。 - 料金が不透明
「基本プラン」の説明だけでなく、後から追加されるオプションの価格が高額になるケースが多い。
こんなトラブルを防ぐための改善策
- 複数の葬儀社を比較する 葬儀の依頼先は、一社に限定する必要はありません。斎場を利用する場合でも、外部の葬儀社を利用できることを確認しましょう。見積もりを複数取得し、内容や費用をしっかり比較することが大切です。
- 事前相談を活用する 時間に余裕がある場合は、事前相談を行いましょう。どのようなプランがあるのか、費用感を把握するだけでも安心感が増します。事前に葬儀の希望を明確にしておくと、急な手配の際も冷静に対応できます。
- 見積もりの詳細を確認する 基本料金とオプション料金を明確に分けて記載してもらい、納得できない場合は遠慮せずに質問する姿勢が重要です。また、「本当に必要か」を自分たちで冷静に判断することもポイントです。
- 斎場の利用条件を事前に確認する 特定の葬儀社以外も斎場を利用できる場合があるため、斎場の運営会社や管理者に直接確認しましょう。また、直接的な圧力を感じた場合は、第三者機関に相談することも検討しましょう。
- 葬儀後に口コミを共有する 自身の体験をインターネット上のレビューや口コミサイトに投稿することで、同じような状況にある人がトラブルを回避するための参考になります。
最後に
葬儀は決して安い買い物ではありません。そして、一度きりの儀式だからこそ、納得のいく形で送りたいものです。焦らず、落ち着いて選択肢を検討し、後悔のない決断をすることが大切です。
もしもの時のために、今から信頼できる葬儀社や斎場を調べておくのも良いでしょう。心に余裕があると、いざという時の判断も変わります。
疎遠だった母の葬儀で起きた予想外のトラブル――高額請求から地元葬儀社への転換で見つけた安心感
母の訃報は突然だった。長年疎遠だった母親が亡くなったと聞き、何とも言えない感情がこみ上げたものの、現実的な問題が私を待ち受けていた。葬儀をどうするかだ。
正直なところ、私は葬儀の知識がほとんどなかった。テレビCMでよく見かける「小さなお葬式」というサービスを思い出し、急いで電話をかけた。担当者は「R葬儀社」という業者を紹介してくれ、私は司法解剖の場所から町屋斎場への搬送と葬儀予約をお願いした。
不安の始まり
ところが、話を進めるうちに不安が募り始めた。無宗教の葬儀を希望していた私に対し、担当者は「できますよ」と言うだけで、どんなスタイルがあるのか、どのように進めるべきかといった具体的なアドバイスが一切なかった。私が不安を感じている様子にも特に耳を傾けてくれるわけではなく、相談というよりも事務的に流されている感覚だった。
その業者について調べようとホームページを確認しても、会社の情報が曖昧で具体性がない。私の不安はさらに膨らんだ。
地元の葬儀社に相談
そんな中、町屋斎場で葬儀を行うこと自体は決まっていたので、「地元の葬儀社に相談してみよう」と思い立ち、親戚から聞いていた「みはし」という葬儀社に電話をかけた。すると、驚くほど親身になって話を聞いてくれた。
「無宗教でも、ご家族の気持ちを尊重した形で進められますよ」 「安心してください、最適なプランを一緒に考えます」
そういった温かい言葉に、不安は一気に消え去った。「ここなら信頼できる」と確信し、R葬儀社には断りを入れることを決めた。
高額請求の衝撃
ところが、その後、R葬儀社から28万円もの請求書が届いた。内容は「搬送費用」とのこと。しかし、行政に確認したところ、司法解剖後の遺体搬送費は町屋斎場まで無料で手配されていたことが判明。私はこれを「不当請求」だと感じ、すぐにR葬儀社に問い合わせた。
「28万円は何の費用ですか?」と尋ねても、曖昧な回答ばかりで明確な説明は得られなかった。
対応の結果
私は消費生活センターに相談し、この請求の正当性を確認してもらった。その結果、「不当な請求である可能性が高い」という判断が下され、最終的に支払いは不要であることが分かった。請求を拒否する旨を正式に伝えると、それ以上の連絡は来なくなった。
みはしさんの温かいサポート
最終的に、「みはし」さんにお願いした葬儀は本当に素晴らしかった。無宗教の希望に沿いながらも、母への感謝を込めたシンプルで心温まるセレモニーを行うことができた。町屋斎場での進行もスムーズで、何より「母をしっかり見送ることができた」と心から感じられた。
教訓
この経験を通じて学んだのは、葬儀社選びは慎重に行うべきだということ。そして、困ったときは地元の信頼できる業者に相談することが大切だということだ。親身に対応してくれるところを選べば、不安な気持ちも安心に変わる。
「みはし」さんに巡り会えたことに感謝し、これから同じような状況に直面する方々には、ぜひ地元で評判の良い葬儀社に相談することをおすすめしたい。